2010カミノデザインが選ぶ10コンテンツ
今年も最後の更新なのです。
毎年最終日に選ぶ、10コンテンツの発表です。といっても勝手に選んでるので特に根拠があるわけじゃないんですけど。
10コンテンツを見ていると、まったく新しい発明というよりも「だれもが知ってるこんなものをこんなふうに使ってみました」という例が今年は多かったような気がします。しかもそれが発明レベルですごい。
なんだか世の中はそういうふうに変わっていくのかもしれません。
紙コンテンツを見ながら、そんなふうに感じたのです。
→ペーパーリング (ペーパークラフト作家 いんじゃんブログさん)
今年みた「紙でできたもの」の中で最も美しい、と思うのです。わださんが出演された「すてきにハンドメイド」も食い入るように見たのですが、ペパクラがまるでフェルト手芸のように可愛いのです。
→Tool Box by Tim Oelker (LikeCOOLさん)
まったく紙じゃないのですが、パッケージとして。
中の金槌が取っ手になるのです。つまり包む前と後では中身が変化するのです。そんなパッケージが存在することに衝撃を受けました。
→クリップで鎖かたびらを作る (デイリーポータルZさん)
まいりました。鎖かたびらを作る素材は明らかにこれしかないのです。なのにこんなことを実際にやって見せた人って、いない。
人類が火を起こした最初の瞬間を見た気がするのです。
→クリップステーション・鳥 (AmaretttoGimger's clippさん)
もう1題、クリップで。
無印良品から発売されたクリップトレイなのです。ところがクリップの上にくるトレイなんて見たことがありません。誰も見たことが無いのに誰が見ても使い方はこうなのです。
→Clever Little Bag by Yves Béhar for Puma (dezeenさん)
PUMAさんの新しい靴箱。不織布と最小限のダンボールからできています。そのダンボールの展開図、見れば見るほどアイデアと工夫にあふれています。これからのスタンダードを感じさせる、靴箱界の革命と思うのです。
→Popville (Oh Joy!さん)
当時の記事でもそう書きましたが、今年いちばんの飛び出す絵本はやはりこれだと思います。前のページをそのまま利用するアイデアも素晴らしいのですが、中央に集中しがちなポップアップでページ全面に街が展開していく構成もとっても楽しいのです。すでにプレゼントとして使わせていただきました。
→No More Tape And Scissors! (Yanko Designさん)
いわゆるみかん箱。
もう進化はないと思われていたこの箱形状に、まだ工夫の余地があったのですね。箱の一部を切り取って、ガムテープ代わりに使用します。ガムテープは箱の長辺よりも長く必要ですが、そのあたりもちゃんと考慮されています。
→Dedo, message board (Goncalo Camposさん)
参りました。
今までものを書く、という行為で紙に勝るものは無いと思ってました。
毛足の長いカーペットを利用したメッセージボード。なにより書く行為そのものが気持ちいいはずなのです。
→ペイントドット (寺西化学工業株式会社さん)
マジックインキ。あのサキッチョの直径にぴったり合わせたドットを持つプロダクト提案です。塗ることでオリジナル作品のできあがり。
好きな写真をドット変換できるウェブサービスも秀逸です。デザインはsetoさん。
→⑯カメレオン (the world is not enoughさん)
最後はやっぱりこれ。
仮装大賞でいちばん多く使われるであろうダンボールを、こんなふうに利用した人はいままでに一人もいないのです。いやいやそれどころか世界でも初めて見ました。この方法なら、1枚の紙に異なる情報を2つ掲載できるのです。それもアナログで。いやダンボールで。
カミノデザイン、来年も宜しくお願いいたします。よいお年をお迎えくださいな。
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